2014年5月27日火曜日

イノベーションのフロントランナーの「発想力」 第4回

発想力はどのように伸びるのか、どうやって発揮されるのか。アイディア溢れるクリエイティブな方々にお聞きしていきたいと思います。

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インタビュー第4回 フロントランナー:エンジニア 重本 建生さん



重本さんはエンジニアです。化学メーカー JSR株式会社(旧 日本合成ゴム㈱)で、研究開発部の主査をされています。とても優しい笑顔の重本さんは、理学博士。学者っぽい、客観的で穏やかな雰囲気ですが、お客様の要望に応えられる材料を作るお仕事を語るときは、これからの技術、素材に向けた情熱が熱い思いとして溢れ出ています。


ワークショップでの一コマ(右から2番目が重本さん)


そんな重本さんにとって、発想力のカギとは・・・?

“ 集中力 + 広げる力 ”

重本さんは、エンジニアとして新しいアイディアを考えること、若手エンジニアを育てて伸ばしていくことを様々なアプローチから考えています。いろいろな発想法や研修にも関心を持って参加し、アンテナを張って考え続けています。その考え続ける姿勢のなかで、重本さんが含蓄を持って語る発想力の秘訣です。


 “ 集中力があってこそ、ひらめきが生まれる ”

重本さんは「発想力と言えば 三上(さんじょう)がよく言われ、それも正しい。でも三上には前提が必要なのだ」と言います。

「三上(さんじょう)」とは、文章を書く、アイディアを練るときに最適な場所として、「馬上、枕上、厠上」(ばじょう・ちんじょう・しじょう)の3つを指します。宗の政治家・学者、欧陽脩の言葉です。
似たものでは、アメリカのデザイン会社の役員から、アイディアがひらめく場所として「3B」と聞いたことがあります。即ち、「Bed, Bath and Bar」。これらに共通しているのは考え事を手放した時、つまりリラックス状態になるときに、アイディアを思いつくという説です。

ですが重本さんは、リラックスでアイディアが出る訳ではない、と強調します。果報は寝て待て、だけでは情報も流れていってしまう。
一番重要なのは、明確な問題意識があって、今取り組むべきことを考えること。その問題意識に集中しながら、違うことをしている。集中して考え続ける中で、車やベッドで脳がリラックスすることで、結果として発想が伸びていく。それこそが「三上」の状態なのでは、と重本さん。

今の時代はあふれる情報の大海原で溺れることも簡単です。発想を自由に泳がせることも大切ですが、どこに向かって泳いでいるかを見失わずに考え続けることが大切なんですね。


“ アイディアは温めて育てなければ、形にならない ”

次に重本さんは、芽を摘まずに大切に育てることの重要性を教えてくれました。

最近の技術開発に対する流れとして、技術経営(MOT: Management of Technology)の影響が心配、と重本さん。技術経営は、投資がかかることの多い技術開発を、経営の観点から管理すること。どんな技術を開発するか、事業まで含めて考えることで効率的にしようという大きなトレンドがあります。

ここに、特に若手からアイディアが出る時のリスクがある、と重本さんは言います。
よく千三つという言い方をするけれど、千のアイディアから三つくらいしか成立しない。技術開発は必ずしも使えるアイディアばかりではないので、事業につながること=三つ以上の成立を意識することも大切。
でも、千のアイディアがあって初めて千三つになる。千のアイディアが出た時点では、まだ事業としてはわからないことが多いが、芽が出た段階で事業の見込みを考えさせることで、アイディアを早々に摘み取ってしまう可能性があるのです。

重本さんのお話から、組織に求められるのは「啐啄」の考え方といえます。
「啐」は雛が卵から孵るとき内から殻をつつくこと、
「啄」は親鳥が外からつつくこと、
これらが同時でないと雛は誕生しない。早過ぎても遅くてもいけない。


アイディアはどの段階なのか。そのタイミングを見誤ると、大切な芽を摘んでしまうことになる。段階を考えて、アイディアを育てていくという見方も必要ですね。


“ 共有し、巻き込んでいく場づくり ”

今の時代の発想力は、“共有する力”というチャレンジがあると重本さん。

なぜならアイディアを1人で完遂することが、非常に難しくなっているからです。事業が複雑である、開発期間が短い等理由はいろいろありますが、アイディアを形にしていく上で、必ず超えなければならない壁が、アイディアを広げ、人を巻き込んでいくこと。
難しいのは、アイディアはまだ事業化がわからない段階だということです。明確に業務として依頼するレベルではない、けれど考える仲間が必要です。

重本さんは、これからの発想力に必要なものとして、問題意識を共有して、それを考える輪を広げていく“わいがや”の場を考えています。
重本さんが若い時代、わいがやの場は、寮の食堂だったそうです。いろいろな年代、担当の人が同時に集まるところで、仕事を離れて技術論議をする。中堅が気づいて技術指導し、知恵や知見が集まる。もっと検討しよう、となればヌシのような求心力のある人のところに、中堅も若手も集まって検討する。

わいがやの場は効率化の影響もあって昔より減っていますが、今後はそういう場づくりが発想力を伸ばす方法の1つになるでしょう。


ワークショップでは率先して面白いことにチャレンジしていく、お茶目な方でもあります☆

マシュマロチャレンジに真剣!(中央が重本さん)
1枚目の写真はマシュマロタワー完成図でした

重本さんが温かい目で考え続ける発想力。古くからの知恵と新しいトレンドを冷静に見つめて作る“わいがや”の場は、発想力の可能性を広げてくれそうです☆





イノベーションのフロントランナーの発想力 過去の記事:
・第1回 ベビー用品デザイナー 土肥正俊さん →インタビューはこちら
・第2回 デザイナー 根津孝太さん(1/2) →インタビューはこちら
・第3回 デザイナー 根津孝太さん(2/2) →インタビューはこちら



【イベント】☆ サマーライブ パーティ開催のお知らせ ☆



☆ サマーライブ パーティを開催します ☆



BGのコンセプト「メディチの泉」の場として
日ごろからお世話になっている方々をオフィスにお招きし、
アルコールや軽食を交えての交流の場、サマーパーティを開催します。

今回のパーティ、メインはすてきな歌のライブです☆
6月29日にCDデビュー記念コンサートが開催される、天野真喜さんのライブ!




爽やかな夏の夜にぴったりの美しい声〜〜♪ 空気も心も澄み渡りますよ☆
お楽しみに!



♪〜〜♫〜♪〜〜♫ サマーパーティのご案内 ♪〜〜♫〜♪〜〜♫
日時
7月4日(金)18:00〜21:30
参加費:飲食実費 3,000円(軽食、日本酒、ワイン、ビール他)

場所
バランスト・グロース銀座オフィス
http://www.balancedgrowth.co.jp/access/

当日の予定
 18:00 Welcome Drink〜ご歓談
 19:00 乾杯
                  
 サマーライブ 天野真喜さん
 21:30 閉会(中締め)

申し込み方法
タイトルに「サマーパーティ参加希望」と書いていただき、
info@balancedgrowth.co.jpまでメールにてお申し込みください。
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